資格を持っていれば就職に有利という話、耳にしたことがあるのではないでしょうか。では実際にどんな資格であれば企業に評価されるのでしょう?
今回は就活に活かせる資格についてご紹介します。
まずは業界を問わず、持っていれば一定の評価がされると思われる資格についてまとめます。
経理の仕事を希望する場合はもちろん、会計知識があることや単純に「数字に強い」ことを示せるため、営業や企画職を目指す場合でも評価されることのある資格です。
よく知られているのは日商簿記検定で、3級は商業簿記の一般的な知識を問われ、2級は試験で商業簿記と工業簿記の2科目が課せられます。
さらに1級は会計士や税理士を目指す人以外、新卒で取得している人は多くないため、取得していればかなり高い評価が得られるはずです。
外資系企業や外国人、海外企業とのやりとりが多い企業ではもちろん、それ以外の企業でも英語などの語学ができれば重宝されます。
英語の能力判定テストとして知られるTOEICであれば、700点以上なら一定の評価をされるでしょう。
「英語を活かせる仕事がしたくて、そのために勉強をしてテストに挑戦した」といった経験そのものがアピールポイントになることもあります。
秘書検定の試験で問われるのはビジネスマナーや一般常識に関する知識です。
取得していればビジネスの基礎力に関する判断材料になるでしょう。また、その内容は秘書以外の事務職、営業職、サービス業に就く場合でも応用が効くものです。
最も受験者数が多いのは2級ですが、準1級以上を持っていれば評価される可能性も高くなります。またこの資格は女性に人気がありますが、男性が取っていてもおかしくはありません。むしろ就活では目立つ要素になるかもしれません。
次は特定の業界において有利と言われる資格です。
「宅建」と略されて呼ばれることの多いこの資格は毎年20万人前後が受験する、最も人気のある国家資格です。
不動産業界を目指すなら必ず意識することになる資格で、宅地建物の取引を行う業者は事務所内に5人に1人の割合で宅建所有者を設置しなくてはならないとも定められています。
会社によっては有資格者に対して毎月5千円、多ければ5万円程度の資格手当が支給されることもあります。
新卒の就職においても有利と言われ、学生のうちにこの資格に挑戦する人はかなりの数に上ります。
不動産以外にも、銀行などの金融機関、小売業者や飲食業者でも宅建有資格者は歓迎されることがあります。やりたい仕事内容と合致すれば魅力的な資格と言えるでしょう。
ファイナンシャルプランナー(FP)は、顧客の資産計画、貯蓄計画、相続対策といった金銭面から、ライフプランニングについてアドバイスを行う仕事です。
関連した資格には国家資格である「ファイナンシャル・プランニング技能士」があり、金融業界や不動産業界をめざす学生から人気を得ています。
取得していれば必ず有利になるとまでは言えないのですが、経済全般から金融、不動産、株式、保険、税金、年金などの各知識を身につけることができるため、面接などでのアピール材料になることは間違いありません。
基本情報技術者は経済産業省が情報処理技術者としての「知識・技能」が一定水準以上であることを認定する、情報処理技術者試験(国家試験)の一区分です。
ソフトウェア開発業界では古くからおなじみの資格で、会社によっては入社後3年程度以内のプログラマーやSEに取得することを推奨しているケースもあります。
IT業界をめざす学生が取る場合はターゲットとする企業や職種がこの資格に合致しているかを確認しておきましょう。
IT関連の職種は多岐にわたり、資格も民間のものを含めると多様なものがあります。場合によってはITベンダー系の資格、IT関連団体系の資格なども視野に入れるべきかもしれません。
以上、資格について見てきましたが、これらは持っていれば必ず有利になるというものではありません。
しかしめざす業界や企業があってそのために勉強をし、取得に至ったのであればその努力は評価されるでしょう。
資格は就活に効く特効薬ではないけれどサポート役にはなってくれる、という認識で考えるようにすると良いでしょう。